研究について

研究構造図

本校では2017年度から,「探究的な学習を通して児童の主体性と思考力を育てる」ための授業のあり方について研究を進めてきた。探究的な学習の流れの中で,児童が主体的に課題を解決できること,また,解決に向かうために,情報を関連づけたり,取捨選択したりできることを目指してきた。

さらに収集した情報を友達と話し合う中で自身の考えを深め,表現する児童の姿を目指した。昨年度は,目指す児童の姿の中から,①見通しをもって計画的に学習する姿 ②粘り強く取り組む姿 ③学んだことを生かそうとする姿,に焦点化し研究を進めた。取り組みの中で,探究的な学習という視点において,単元の初めではどうすべきか,児童が粘り強く取り組むためには,どのような工夫をすべきなのかなどが明らかになってきた。

また,探究的な学習を行うたびに,児童にアンケートを取り,私たちが目指す姿が,児童に具現化されているかも数値的に判断することができた。さらに,これまで実践されてきた探究的な学習の方法をパターン化し,探究的な学習の手引き【初月探究型学習】も作成した。初月スタンダードと同様に,パターン化した実践を積み上げる中で,更なる工夫や改善が見込まれるだろう。 

一方,探究的な学習として生活科・総合を中心に行ってきたが,教科横断的な視点から,生活科・総合の中で発揮されるべき各教科で学んだ力が,そもそも身に付いていないのではないかという指摘があった。現に,学力テストや学力調査では,書く力や話す・聞く力といった国語の力が全国平均に比べて,低い傾向にあった。また,書くことに積極的に向かっていけない児童もいる。本校の探究的な学習の成果を生かし,さらに充実させていくためにも,原点である国語の学習の見直しは不可避であると考える。

そこで,今年度から教科を国語に絞り,探究的な学習の中で,国語の見方・考え方を働かせ,表現力を豊かにしていく授業の在り方を研究していくこととする。国語科の充実を図り,生き生きと自分を表現し,対話を通してよりよく解決策を考える児童。そして,その力を様々な場面で発揮できる姿を目指し,更なる研究へとつなげていきたい。

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